近代合理主義のパラダイムの現代では、環境と自己を分離して捉え、目の前の現実に無関心、無責任、分析的、批判的であることにより、様々な問題が現れています。
例えば、国家においては、領土や企業の買収をはじめ、日本の主権が奪われようとする現実に対して、国民は他人事であるかの如く無関心という状況。また企業活動においても、自社の経営活動の結果、社会で生じるマイナスの側面(問題)に関心が薄く、現実直視せず気付かないフリすらしている状況です。一方、最近ではこの社会の問題に気付き、無関心で全体観の無い人々の問題の大きさについて言及する人々も増えてきています。
しかし、身近な目の前の現実に対して、私たち(私自身)はどのように向き合っているのでしょうか。会社の問題は会社の問題で自分の問題ではない、社員の悩みは社員の悩み、家族間のことに対してさえも無関心や他者批判を決め込む言動…。それこそが目の前の現実と自己との関係性を断絶して捉えているということの問題の大きさに気付いていません。
今、目の前に出現する全ての現実を自己との関係性で捉え、主体的に捉える「当事者としての問題意識」こそが、社会及び企業経営の問題解決に必要であると考え、今回のテーマと致しました。そのような知性を前提に、我々ひとり1人の価値観の問題を特定していくことで、行動が変わり、現実を変革していく、その第一歩を踏み出せるようなフォーラムにしたいと考えています。